今回の取材を通じて浮き彫りになったのは、妥協を一切許さない彼のストイックすぎる舞台裏の姿だ。ツアーやレコーディングの直前になると、彼は連日スタジオに籠もり、声帯が擦り切れる極限までマイクと対峙し続けるという。華やかな照明が当たる前のリハーサル室には、泥臭く音を突き詰める一人の音楽家の姿がある。
「目の前にいる一人ひとりの心へダイレクトに届かないのなら、ステージに立つ意味がない」――そう語る彼の根底にある美学は、デビュー当時から現在に至るまで一貫してぶれることがない。音響の細部やバンドメンバーとの微妙な間合いに至るまで徹底的にこだわり抜く姿勢こそ、多くの熱狂的なファンを魅了し続ける衝撃の事実なのだ。