名門部屋の師匠として、弟子たちの成長を誰よりも楽しみに見守っていた鳴戸親方でしたが、その別れはあまりにも突然訪れました。
2011年(平成23年)11月7日、大相撲九州場所の開幕を間近に控えた福岡市内の宿舎で体調が急変。救急搬送されたものの、同日午前に帰らぬ人となりました。死因は急性呼吸不全、享年59という早すぎる旅立ちでした。
直前まで普段通り弟子たちの稽古を見守り、精力的に声をかけていただけに、突然の訃報は相撲界のみならず日本中に大きな衝撃と深い悲しみを与えました。当時、大関昇進を目前に控えていた愛弟子・稀勢の里をはじめ、弟子たちが流した涙はファンの涙を誘いました。
志半ばでの急逝ではありましたが、彼が遺した相撲に対する誠実な姿勢と妥協なき育成論は、残された弟子たちの心に消えることのない道標として深く刻まれることとなったのです。