凶悪事件の中でも、世間の記憶に強く刻まれているのが2012年に発生した六本木クラブ襲撃事件である。事件の主犯格とされる見立真一被疑者は、事件発覚直後に国外へ脱出し、東南アジア諸国などを転々としているとみられる。警視庁は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配を要請し、現地の治安機関と連携しながら広域な警察捜査を展開してきた。
国際的な手配網が敷かれているにもかかわらず、容疑者が長期間にわたり逃亡を継続できる背景には、偽造パスポートの調達や現地潜伏コミュニティの存在が指摘されている。しかし、警察捜査の網は確実に狭まっている。捜査員らは過去の交友関係や資金流出ルートを徹底的に洗い出し、潜伏先からの微細な情報提供を分析し続けている。海外に逃亡したとしても時効は停止するため、追跡の手が緩むことは決してない。