生鯖(生の切り身)から調理する場合、このプロセスを省くとどれほど上質な調味料を使っても台無しになります。日本料理の現場で受け継がれる「振り塩」と「霜降り」の基本工程を徹底してください。
生鯖の下処理 3ステップ
- 振り塩による脱水:生鯖の両面に重量の約1%の塩を均一に振り、バットを少し傾けて15〜20分置きます。浸透圧の働きで、臭気成分を含んだ余分なドリップが表面に浮き出てきます。
- 水洗いと拭き取り:浮き出た水分を冷水で素早く洗い流し、清潔なペーパータオルで身の表面と皮目の水分を徹底的に吸い取ります。
- 熱湯霜降りまたは皮目の素焼き:皮目を中心に80度前後の熱湯をさっと回しかけて冷水に取る(霜降り)か、魚焼きグリル・フライパンで皮目にしっかり焦げ目がつくまで強火で素焼きにします。香ばしさを付加できる後者(焼き鯖化)が家庭では特におすすめです。
骨抜きをストレスなく行うコツ
生鯖の切り身中央にある血合い骨(小骨)は、加熱後に身をほぐしながら取ることも可能ですが、炊飯前に「骨抜き用ピンセット」で抜いておくと、仕上がりの美しさと安全性が格段に向上します。指先で身の中央を頭側から尾側へ優しく撫でると、骨の先端が当たります。身を崩さないよう、骨が生えている斜め前方の角度に沿って引き抜くのが身割れを防ぐコツです。
炊飯器に魚の匂いを残さないメンテナンス術
調理後、内釜や内ぶたのゴムパッキンに魚の臭いが移るのを懸念する声は非常に多く聞かれます。臭気が気になる場合は、炊飯器の通常洗浄を終えた後、内釜に水3合分とクエン酸大さじ1(または緑茶の出がらし・レモン輪切り)を入れ、「早炊きモード」または「クリーニング機能」で一度作動させてください。熱蒸気とともに酸が揮発し、アルカリ性であるトリメチルアミンを中和分解して驚くほど無臭の状態へと戻してくれます。