なぜシベリア出兵は泥沼化したのか?チェコ軍救出の裏と米騒動の真実

なぜシベリア出兵は泥沼化したのか?チェコ軍救出の裏と米騒動の真実

なぜシベリア出兵は泥沼化したのか?チェコ軍救出の裏と米騒動の真実とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

完全に孤立した日本に対し、連合国、特にアメリカからの疑惑の目は極限に達していました。日本がシベリアに領土的野心を持ち、東清鉄道やロシア利権を独占しようとしていることは明白だったからです。

原敬首相自身も出兵の早期収束を模索していましたが、既得権益を手放したくない陸軍強硬派の抵抗により、迅速な撤退舵切りは困難を極めました。しかし、撤退を決定づける2つの決定的要因が日本を追い詰めます。

第一に、国家財政の破綻寸前の危機です。出兵期間中に費やされた国家予算は約10億円(現在の価値で数兆円規模)に達し、戦費に見合う成果は一切ありませんでした。第二に、1921年から1922年にかけて開催されたワシントン会議における国際社会からの強い圧力です。アメリカ主導の国際協調体制(ワシントン体制)の中で、領土的野心を剥き出しにする日本への包囲網が完成し、もはや居座りを正当化する口実は完全に消滅しました。

こうして日本政府は1922年10月、ついに沿海州本土からの全軍撤兵を完了。1925年の日ソ基本条約締結をもって、北樺太からも部隊を引き揚げ、不毛な干渉戦争にようやく幕が下ろされました。

井上 凛
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井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。