左右を他人に挟まれるB席。実は、構造上の「救済措置」が施されていることをご存じだろうか。普通車の通路側(C席)や窓側(A席)の座席幅が430mmであるのに対し、中央のB席だけは450mmと、20mm広く設計されている。
このわずか2センチの配慮こそ、日本の鉄道技術が誇る人間工学の結晶だ。最新鋭車両であるN700S系でもこの伝統はしっかりと引き継がれており、肘掛けの取り合いになりがちな真ん中席のストレスを極限まで和らげる工夫が凝らされている。快適な鉄道旅行を陰で支える、開発陣の静かな執念がここにある。