近年の選挙戦で最も世間を震撼させたのが、公営ポスター掲示板の悪用と過激な選挙活動です。候補者とは無関係な商業広告や同一人物による掲示板の大量占拠、公序良俗に反するような写真の掲載など、従来の常識を根底から覆す選挙ポスターの炎上トラブルが相次ぎました。
現行の公職選挙法は、1950年の制定以来「候補者は良識を持って選挙運動を行う」という性善説を前提に組み立てられています。そのため、掲示板の枠を他者に販売したり、政治的主張とは無関係なポスターを貼ったりする行為に対し、現行法では即座に規制・撤去することが極めて困難という法的な盲点が浮き彫りになりました。
さらに街頭演説の現場では、他陣営の演説場所を意図的に取り囲んで大音量で妨害したり、候補者へのつきまとい行為を行ったりする選挙候補者トラブルが頻発しています。警察当局も公職選挙法違反の事例として自由妨害罪の適用などを進めていますが、表現の自由との兼ね合いもあり、現場での選挙迷惑行為への対策は極めて難しい判断を迫られ続けています。