立川志らくという落語家を語る上で、伝説の落語家・立川談志の存在は外せない。伝統に縛られず、己の芸と生き様を貫いた談志イズムを最も濃密に受け継いだのが志らくである。落語立川流という野心溢れる一門の中で、彼は常に異端であり、同時に正統の後継者として扱われてきた。
身内の不祥事やプライベートの揺らぎが芸に影響を与えることは、噺家にとって致命傷になりかねない。しかし志らくは、自らのスキャンダルすらも高座の枕(冒頭のフリートーク)のネタへと昇華させた。毒と悲哀を交ぜ合わせた独特の口調で客席を沸かせる姿は、まさに師匠譲りの図太さと芸人魂を感じさせるものだった。