トコジラミ(南京虫)は、夜行性で人の血液を吸う体長約5〜8ミリの昆虫だ。刺されると強い激痒を引き起こし、睡眠障害や精神的ストレスをもたらす。感染症を直接媒介するリスクは低いとされているものの、公衆衛生・感染症予防の観点からも軽視できない存在だ。
近年、殺虫剤(ピレスロイド系)に対する抵抗力を持った個体群が増加している。厚生労働省の資料でも、国内での相談件数は増加傾向にあることが指摘されている。国際的な人流の回復や暖房設備の充実により、季節を問わず繁殖しやすい環境が整っていることも発生拡大の要因として挙げられる。