国税庁が公表した課税出荷実績や、日本経済新聞をはじめとする主要メディアの独占報道を分析すると、市場の変容は数値にもはっきりと現れている。かつて市場の約半分を占めた発泡酒・新ジャンルの構成比は急降下し、ビールカテゴリが全出荷量の約7割を占めるまでに急回復を果たした。
データが物語るのは、消費者の「選別」の厳しさだ。単に安いから飲むという消極的な選択が消え去り、「どうせ同じ税額なら美味しいものを飲みたい」という至極当然の心理が市場を支配している。過去の延長線上でシェアを維持しようとした企業ほど数字を落とし、イノベーションに資金を投じた企業が出荷数量を伸ばすという、きわめてシビアな実力主義の時代が到来した。