大阪におけるつるとんたんを語る上で外せないのが、北新地と宗右衛門町というふたつの拠点だ。大人の社交場として洗練された空気が漂う北新地では、割烹のような落ち着いた空間で静かにうどんを味わう客が多い。一方で、ミナミの喧騒の中心に位置する宗右衛門町は、深夜でも熱気が衰えない。どちらの店も朝方まで灯りをともし、大阪の夜の経済とカルチャーを食の面から支えてきた歴史がある。
座敷の個室でゆっくりと酒を傾け、最後に細麺のうどんで締める。あるいはカウンターで職人の手さばきを眺めながら、名物のカルボナーラうどんを一気にすする。利用するシーンや時間帯によってまったく異なる表情を見せる点こそ、他のチェーンにはない独自の奥行きと言える。