電波を失った直後、多くの関係者は報道局の急速な衰退を予想していた。しかし、カメラの裏側で進行していたのは既存のテレビ報道業界の常識を破壊するような苛烈な構造改革だった。高コストな中継車や厳格な放送枠の制約を投げ捨て、若手ディレクターやアナウンサー陣は即座にデジタル機材を手に取った。
従来の重々しいニュース番組のフォーマットを解体し、キャスターが配信中にリアルタイムで視聴者のコメントに応答したり、スタジオ内で軽食を口にしながら本音をぶつけ合ったりする斬新なスタイルを導入。緊張感のある現場取材の裏側や編集のやり取りまでをもオープンにする手法は、従来のテレビ報道では考えられない親近感を生み出し、従来の視聴者層のみならず新たなファン層を引きつける結果となった。