当時の有馬瑞宝園に対する口コミや評判を検証すると、利用者からの評価は非常に高い水準を維持していました。特に際立っていたのは、高級温泉街として知られる有馬温泉において、圧倒的なコストパフォーマンスを誇っていた点です。
往年の宿泊客による旅行記や宿泊レビューには、「有馬の老舗旅館には手が届かないが、瑞宝園なら年金生活の夫婦でも年数回通うことができた」「紅葉シーズンの瑞宝寺公園散策とセットで利用するのが毎年の恒例行事だった」といった声が数多く残されています。一方で、「週末や繁忙期の抽選倍率が極めて高く、予約が取りづらかった」「料理や接客がどこか官公庁的で事務的だった」という公的施設特有の課題を指摘する意見も見られました。
これらの声は、昭和から平成の日本社会において、公的保養所が中間層のレジャーと健康維持にいかに大きな役割を果たしていたかを物語っています。