相手を安心させたいという親切心から発した言葉であっても、「気にしないで」という表現を目上の人に向けるのは避けるのが鉄則です。このフレーズの原形は動詞「気にする」の否定命令・依頼形であり、語尾に「ください」を付けて「気にしないでください」としたところで、本質的には相手の感情や判断をコントロールしようとする命令のニュアンスが残ってしまうためです。
特に日本のビジネスマナーにおいては、目上の人の心配や配慮に対して「あなたが気にすることではない」と評価を下すような響きを与えてしまいます。相手が自分のミスを詫びてくれた際や、こちらのために余計な手間をかけさせまいとする場面ほど、敬意を持った語彙の選定が求められます。