oblektの取り組みを理解するには、ファッション業界が抱える環境負荷の実態を知る必要がある。国連環境計画(UNEP)の報告によれば、ファッション産業は世界の温室効果ガス排出量の約10%を占め、これは航空業界と海運業界を合わせた量に匹敵する。
さらに深刻なのは水の消費だ。綿花1キログラムの生産には約10,000リットルの水が必要とされ、染色・仕上げ工程では大量の化学物質が使用される。これらの廃水は適切に処理されないまま河川に流れ込み、水質汚染を引き起こしている。
加えて、ファストファッションの台頭により、衣服の廃棄量は年々増加。日本国内だけでも年間約100万トンの衣類が廃棄され、そのうちリサイクルされるのはわずか10%程度にすぎない。残りの大半は焼却または埋め立て処分される。
oblektはこうした業界の暗部に真正面から向き合い、解決策を提示しようとしている。90%サステナブル素材という数字は、単なるマーケティングではなく、産業構造の転換を目指す明確な意志の表れなのだ。