ハリウッドが生み出した「映画版アナベル」は、実物とはまるで別物だ。映画に登場するのは白い陶器の顔を持つビクトリア時代風のドレスをまとった不気味な人形だが、実際のアナベルはラグドール、つまりぬいぐるみに近い手縫いの布人形だ。どちらかというとノスタルジックで温かみのある見た目をしている。
この乖離はむしろ興味深い。映画版のデザインは「視覚的な恐怖」を最大化するために意図的に作られたものであり、現実のアナベルはその「普通さ」こそが不気味さを増幅させるという逆説がある。「こんな普通の人形が?」という驚きが、物語の信憑性を高める効果を生む。
『コンジュアリング』シリーズは現在も続いており、アナベルを主人公にしたスピンオフ映画も複数製作されている。これらの作品が日本でも広く上映・配信されたことで、イッテQの特集前から一定の認知度はあった。番組がその知名度に乗った形だ。