ことわざ・慣用句として広く定着している「無用の長物」ですが、まず押さえておきたいのが正しい読み方です。漢字の見た目から「むようのながもの」と誤読されるケースが散見されますが、正しくは「むようのちょうぶつ」と読みます。
辞書的な意味としては、「あっても何の役にも立たないばかりか、かえって邪魔になるもの」を指します。単に「役に立たない」というだけでなく、「存在すること自体が負担や障害になっている」というネガティブなニュアンスを伴うのが大きな特徴です。
では、なぜ「長物」を「ながもの」ではなく「ちょうぶつ」と読むのでしょうか。その理由は、この言葉が和語(大和言葉)ではなく、中国から伝わった漢語・漢文表現の「無用之長物(むようのちょうぶつ)」に由来しているためです。音読みで「ちょうぶつ」と発音することで、本来の漢語の語感がそのまま受け継がれています。