2019年11月29日、その瞬間は前触れもなく訪れた。フジテレビジョンのバラエティ番組『全力!脱力タイムズ』のスタジオで、日本中を震撼させる奇跡のサプライズが仕掛けられた。
柴田のツッコミの相手として、事前の打ち合わせなしでスタジオの扉から現れたのは山崎弘也本人だった。驚愕のあまり床に倒れ込み、メガネを落としながらも即座にマイクの前に立った柴田。打ち合わせもリハーサルも一切存在しない状況下で、10年の空白など初めから存在しなかったかのように、ふたりは超高速の即興漫才を繰り広げた。
予定調和を嫌う有田哲平の演出と、ふたりの天才的なアドリブ能力が融合したこの放送は、SNS上で爆発的なトレンドとなり、テレビ史に残る名シーンとして語り継がれることになる。かつての不祥事によって失われた時間が、笑いと涙によって一瞬で昇華された瞬間だった。