もっとも、得られた莫大な収入がそのまま個人の手元に残るわけではない。スケートという競技の特性上、経費もまた桁違いだ。特に練習拠点の維持費、専用リンクの貸し切り費用、振付師やトレーナー、演出家、映像制作チームなど「チーム羽生」を維持するための人件費は年間数千万円〜数億円単位に及ぶ。
また、日本国内における最高税率(所得税・住民税合わせて約55%)が適用されるため、15億〜20億円の総収入があったとしても、税金と事業経費を差し引いた実質的な純所得は数億円程度に落ち着く計算になる。それでも、個人スケーターが自らの表現活動を完全にセルフプロデュースし維持するための資金力としては、歴史上類を見ない規模と言える。