印西市が世界規模のITインフラ拠点として脚光を浴びる最大の要因は、強固な洪積台地である下総台地の中央に位置している点にあります。市域の大半は海抜20〜30メートルの安定した地盤で構成されており、直下型地震における揺れの増幅リスクが低く、液状化現象や津波・大規模水害の懸念が極めて小さいエリアです。
データセンターの立地には、盤石な地質構造に加えて超高圧電力の安定供給網が欠かせません。印西市内には東京電力の500kV新香取変電所をはじめとする大規模な電力インフラが整っており、海外海底ケーブルの陸揚げ地点である房総半島や茨城県南部からの大容量光ファイバー網へ直結しやすい地理的優位性を備えています。
こうした条件を背景に、米Google、Amazon Web Services(AWS)、Coltデータセンターサービス、MCデジタル・リアルティなどの世界的事業者が次々とメガデータセンターを開設。千葉ニュータウンエリアにおけるデータセンター関連の投資総額は兆円規模に達し、これに伴う固定資産税の税収増加が市の財政基盤を大きく押し上げています。企業集積によって得られた財源が、都市インフラの維持管理や子育て支援施策へと循環する好循環が成立しています。