カニを食べたときに症状が出た人は、エビを食べても大丈夫なのだろうか。結論から言えば、カニアレルギーを持つ人がエビを食べた場合、高い確率でアレルギー反応を起こすリスクがある。その鍵を握るのが、筋肉組織に含まれるタンパク質の一種「トロポミオシン」だ。
2026年に発表された最新の臨床データおよび日本アレルギー学会の症例報告によると、カニに反応するアレルギー患者の約6割から8割が、エビに対しても同様の抗体を保有していることが判明している。アレルギー反応を専門に研究する海老原敬文医師は、「カニとエビのトロポミオシンはアミノ酸配列が極めて類似している。免疫システムがこれを同一の敵と認識してしまう『交差反応』が起きやすいため、カニで症状が出たならエビも原則として控えるべきだ」と警鐘を鳴らす。
甲殻類アレルギーは成人になってから突然発症するケースも多く、過去にエビを食べて問題がなかったからといって安心はできない。体内でトロポミオシンに対する感作が進んでいれば、ある日突然、激しい症状に見舞われることがある。