この歴史的なシナジーを主導するのは、両社のトップに他ならない。楽天グループ株式会社を率いる三木谷浩史会長兼社長と、東急株式会社の髙橋和夫社長。両者が描くグランドデザインは、単なる相互送客のレベルを遥かに凌駕している。
三木谷浩史氏が狙うのは、自社が培ってきた強力なデジタルエコシステムをリアル都市空間へ深く穿ち込むことだ。一方、髙橋和夫氏は沿線の街づくりにおいて、デジタルを媒介とした新たな顧客体験の創出を模索してきた。二人の指導者が合意した領域は、データとリアルの融合による「生活者視点のイノベーション」である。
物理的な駅や店舗という堅固なアセットを持つ東急と、データ解析とECエコシステムで圧倒的な強みを持つ楽天。両トップの意思決定によって、企業間の壁を超えた情報共有とサービス開発が爆発的なスピードで進められている。