平日の午前、東京・日本橋兜町。静けさを取り戻していた証券街の一角に、カメラを手にした若者や外国人観光客の姿が目立つ。目的地は、劇中で主人公が足繁く通った老舗喫茶店や、モチーフとなった歴史的建造物だ。観光客の波は東京にとどまらない。主人公の故郷である愛媛県宇和島市にも、週末ごとに大勢のファンが押し寄せている。
宇和島市内の商店街では、かつての賑わいが嘘のように蘇った。地元のボランティアガイドを務める70代の男性は、「昭和の時代を知らない若者が『赤兵衛が歩いた道を教えてほしい』と尋ねてくる。こんな現象は40年間生きてきて初めてだ」と目を見張る。