「息が吸えない」「胸の奥を刺されたような激痛が走る」——。突然の呼吸困難に襲われ、病院へと救急搬送される事態は、患者本人にとっても過酷な体験となる。長年、呼吸器領域におけるパブリックイメージとして「高身長・痩せ型の10代〜20代男性」の病とされてきた肺の疾患。だが、日本の芸能界の第一線で活躍する女性たちの間でも、同様のトラブルに見舞われるケースが相次いでいる。
彼女たちの症例を詳しく紐解くと、いくつかの興味深い共通点が浮かび上がる。一つは、華奢でスレンダーな体型であること。そしてもう一つは、日々の活動において呼吸器系へ大きな負荷をかけ続けている点だ。ステージで腹底から声を発し続けるボーカリストや、過密日程の中で緊張状態を強いられる女優陣。極度の疲労やストレスにさらされた身体は、本人が意識しないうちにシグナルを発している。さらに、男性の症例とは一線を画する「女性固有の解剖学的・ホルモン的因子」が背景に存在することが、近年の知見で明らかになってきた。