日本の芸能史において、覚醒剤(シャブ)の所持や使用によって逮捕された著名人は少なくありません。トップアイドル、国民的ミュージシャン、元プロスポーツ選手、大物タレントなど、その顔ぶれは多岐にわたります。事件の一報が流れるたびに列島に大きな衝撃が走り、ワイドショーやスポーツ紙の紙面を独占してきました。
1980年代から2000年代にかけて世間を騒がせた代表的な事例では、裁判廷での赤裸々な証言や、逮捕直前の不可解な行動が大きな注目を集めました。公判の中で明かされたのは、華やかなステージの裏に潜む深い孤独や、過酷な人間関係のストレスを紛らわせるために薬物に頼ってしまったという実態です。当時の手記や法廷証言でも「最初は一度だけのつもりだったが、気づいたときには自分の意志で止められなくなっていた」という悲痛な告白が記録されています。
捜査当局による家宅捜索で吸引器具やパケ(小袋)が押収され、尿検査で陽性反応が出たことで言い逃れができなくなるパターンが大半を占めます。一度逮捕されると、所属事務所からの契約解除はもちろん、過去の楽曲配信停止や映像作品の回収・撮り直しなど、業界全体を巻き込む甚大な経済的被害が発生します。過去の芸能人薬物逮捕歴を振り返ると、初犯であっても懲役1年6ヶ月〜2年・執行猶予3年前後の有罪判決が下されるケースが標準的であり、その後の人生設計を根本から覆す結果となっています。