大正7年(1918年)、高輪の地に暖簾を掲げて以来、松島屋は一貫して手作りの味を守り続けてきた。創業から100年以上が経過した今も、その姿勢にブレはない。大量生産の波が押し寄せ、効率化が叫ばれる現代社会において、職人が毎朝未明から餅を突き、餡を練る昔ながらの製法を愚直に貫いている。
都内には星の数ほどの和菓子店が存在するが、「東京三大豆大福」として数付けられる理由は、その揺るぎない品質と歴史の厚みに他ならない。奇をてらったアレンジに逃げることなく、餅、豆、餡というシンプルな素材の良さを極限まで引き出す技。それこそが、世代を超えて受け継がれる老舗の矜持だ。