「Katana」という単語自体は、すでにオックスフォード英語辞典にも載るほど世界的な共通語となった。だが、美術館の学芸員や刀剣体験ツアーのガイド、あるいは海外への輸出事業を手がける関係者たちが今、直面しているのは「Katana」の一言で片付けられない圧倒的な情報量の多さだ。
西洋の剣(Sword)が主に「叩き切る」「刺す」ための肉厚な武具として発展したのに対し、日本の刀は折り込み鍛錬による独特のしなり、そして世界にも類を見ない美しさを備えた芸術品である。この質的な違いを英語でどう語るか。それが今、文化発信の現場で問われている。