2009年3月11日に世に放たれたアルバム『アルトコロニーの定理』において、「おしゃかしゃま」はバンドの表現領域を劇的に拡張させた極めて重要な転換点でした。前作『RADWIMPS 4〜おかずのごはん〜』で提示されたストレートな感情表現や叙情的なメロディから一転、本作では構築美と実験性が極限まで追求されています。
当時のインタビュー記録や制作ドキュメントにおいて、野田洋次郎は言葉のリズムとベースラインの同期、そしてスネアの一打に至るまでミリ単位の厳密さでアンサンブルを組み上げたと明かしています。武田祐介のうねるスラップベースと、山口智史の変幻自在なドラミングが織りなすグルーヴは、日本のロックシーンにおいて類を見ない完成度を誇ります。
現在に至るライブツアーでも、この楽曲は特別な熱量を帯びたハイライトとして君臨し続けています。特に間奏部分で繰り広げられるギター、ベース、ドラムによる壮絶なソロ合戦は、原曲のスタジオテイクを遥かに凌駕する緊張感を生み出し、RADWIMPSというバンドの超絶技巧と肉体性を証明する象徴的なトラックとなっています。