プロスポーツの世界では、同世代のトップ選手同士に対して時に「ライバルゆえの確執」や「不仲説」がネット掲示板などで囁かれることがあります。坂本と田中に関しても、「メディアの前であまりベタベタしない」「口を利かない時期があったのではないか」といった根拠のない憶測が飛び交った時期がありました。
しかし、取材現場や関係者の証言を丹念に追うと、そうした噂は完全な誤解であることが明白です。オフシーズンになれば、前田健太(マエケン)らとともに中心となって立ち上げた「88年会」で気兼ねない旧友として親交を深め、チャリティ活動やイベントを精力的に開催してきました。
テレビ特番での対談企画では、坂本が田中の几帳面さをからかい、田中が坂本の私生活のマイペースぶりを笑顔で暴露するなど、小学生時代の距離感そのままのテンポ良い掛け合いを見せています。ふたりが築いているのは、表面的な仲良しグループではなく、「グラウンド上では一切の妥協なく凌ぎを削り、一歩外に出れば幼馴染として全幅の信頼を置く」という極めて成熟した心理的境界線(バウンダリー)です。