伝串の魅力は、単なる安さだけではありません。多くのファンを虜にする「外はパリッ、中はモチッ」とした独特の噛み応えには、素材選びと調理技術の結晶が詰まっています。
原材料として使用されているのは、鶏皮の中でも最も弾力があり旨味の濃い首皮(ネック・せせり周辺の皮)のみです。一般的な焼き鳥店で使われる胴体のブヨブヨとした皮とは異なり、運動量の多い首回りの皮は繊維が細かく引き締まっています。この首皮を波打つように美しく串打ちし、特殊な波型プレス技術を用いて余分な脂を限界まで落としながら揚げ焼きにすることで、嫌な脂っこさを消し去り、旨味とコラーゲンだけを凝縮させています。
仕上げの決め手となるのが、甘辛いタレと卓上スパイスです。タレには滋養強壮で知られる高麗人参のエキスが贅沢に配合されており、コク深い甘みと複雑な余韻をもたらします。そして、伝串の個性を決定づけているのが、銀色のボトルに入った通称「伝串スパイス」です。
驚くべきことに、この秘伝スパイスは「塩分ゼロ」で開発されています。主原料に大豆たんぱくを用い、アミノ酸の旨味成分を凝縮させているため、どれだけ大量に振りかけても塩分過多による塩辛さや喉の渇きが起きません。健康志向に配慮しつつ、食べる手が止まらなくなる依存性の高い味付けを合法的に作り出しています。