「月曜日の夜はOLが街から消える」。そんな社会現象を巻き起こしたフジテレビの月9ドラマ『ロングバケーション』。脚本家・北川悦吏子が紡いだリアルで瑞々しい台詞の数々は、日本のテレビドラマ界に革命をもたらした。失意のどん底にいた落ち目のモデル・葉山南と、才能に悩み立ち止まっていた若きピアニスト・瀬名秀俊。偶然の同居生活から始まるストーリーは、従来の恋愛ドラマの枠組みを鮮やかに打ち破った。
劇中で二人が交わすテンポの良い掛け合いは、台本を読んでいることを忘れさせるほどに自然だった。アドリブと計算が溶け合ったような絶妙な間合い。スーパーボールを3階の窓から落としてキャッチする名シーンをはじめ、彼らの間に流れる空気そのものが視聴者を惹きつける磁場となっていたのだ。