水戸芸術館を訪れてまず圧倒されるのが、空へと鋭く伸びるシンボルタワーです。このタワーを手掛けたのは、2019年に建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した世界的建築家・磯崎新(いそざき・あらた)。水戸市市制100周年にちなんで設計されたタワーの高さは、正確に100メートルを誇ります。
遠目には複雑なねじれに見える外観ですが、その骨格は極めて純粋な数学的幾何学によって成り立っています。一辺9.6メートルの正三角形で構成された「正四面体」を28個積み重ねることで生まれる三重らせん構造を採用しており、表面を覆う三角形のチタン製パネルが天候や太陽光の角度によって刻一刻と表情を変えます。
このタワーは外から眺めるだけでなく、実際に内部へ入って登ることができます。1階のエントランスから直通エレベーターに乗り込むと、約90秒で地上86.4メートルの展望室へ到達。エレベーター内部のスリット窓から覗く鉄骨トラスの迫力ある構造美は、建築ファン必見のポイントです。最上部の展望室には円形の小窓がランダムに配置されており、水戸市街地から遠く筑波山までを一望するパノラマビューを楽しめます。タワーの入場料金は一般200円・小中学生100円と非常にリーズナブルで、水戸観光のハイライトとして外せません。