「朝、ドライヤーを当てても一向に髪が乾かない」「オイルを濡ったわけでもないのに、根元がペタッと潰れる」。都内のトップサロンでスタイリストを務める現場からは、客から寄せられる悩みの質が数年前とガラリと変わったという声が上がる。かつてのパサつきや切れ毛といったダメージとは明らかに異なる、独特の「重さ」と「密閉感」だ。
髪の表面に皮膜成分が幾重にも重なると、内部の水分蒸発が妨げられる一方で、新しく補給したい栄養分すら弾かれてしまう。表面はオイリーに見えるのに、内部は水分不足でカラカラに乾いている「インナードライ」の深刻化。これこそがビルドアップが引き起こす最大の恐怖と言える。