本作の製作背景において特筆すべきは、日本の老舗スタジオである東宝と、気鋭のスタジオA24による異例の共同製作体制だ。国内市場を長年牽引してきた東宝の堅実な製作基盤と、エッジの効いた作家性を世界規模でヒットさせてきたA24のプロデュース能力が、かつてない化学反応を生み出している。
国境を越えたファイナンスとクリエイティブの融合は、硬直化が指摘されて久しい映画産業全体に大きな刺激を与えている。ハリウッドの巨額予算主義とも、ドメスティックな邦画の枠組みとも異なるハイブリッドなアプローチ。この座組みが成功を収めれば、今後の国際共同製作の決定的なモデルケースとなるに違いない。