時代の変化とともに、動物園に向けられる視線は厳しさを増している。「ただ見せる」だけの飼育から、「動物本来の生態や行動をどう引き出すか」という動物福祉(アニマルウェルフェア)へのシフトだ。
敷地面積に制限があるこの施設では、アイデアと工夫でその課題をクリアしてきた。例えば、頭上を縦横無尽に移動できるフライングケージや、動物が自ら頭を使って餌を探し出すエンリッチメント器具の導入だ。
狭さをハンディキャップと捉えず、むしろ「密集感のないナチュラルな生活空間」としてデザインし直す。飼育員の手作りによる環境改善のアイデアは、生き生きと動き回る動物たちの表情となって実を結んでいる。