2026年に入り、米国立公文書館および関係機関から段階的に解禁された最新の機密文書は、当時の緊張感をリアルに物語っている。今回明らかになった未公開の首脳会談議事録によれば、表向きの和やかな雰囲気とは対照的に、同盟関係の「代償」を巡る生々しい駆け引きが行われていた。特に9・11同時多発テロ以降、アメリカが主導する対テロ戦争への全面支援を求める米側の圧力を前に、日本側がどのような安全保障上の限界線を引き込もうとしたのかが克明に記されている。
文書の中には、事前の外交交渉をスキップして首脳同士が直接おこなった電話会談の録音起こしが含まれていた。ブッシュ側からの強い期待に対し、国内法制の壁と自衛隊派遣のリスクに苛まれる小泉が、自らの政治生命を賭けて言葉を選び抜いた緊迫の瞬間が記録されている。単なる「蜜月」という言葉では片付けられない、安全保障の舞台裏におけるリアルな取引の実態が、四半世紀の時を経てついに日の目を見た格好だ。