鮮烈だった。映画『海街diary』で見せた痛切なまでの透明感で脚光を浴びた広瀬すずと、「奇跡の一枚」から瞬く間に全国区の現象となった橋本環奈。生まれも育ちも、芸能界への入り口もまるで異なる2人が、同じ1998年生まれという運命的な共通点を持っていたことは、日本エンタメ史における幸運と言っていい。
10代後半から20代前半にかけて、2人は常に「制服が似合うトップアイドル的女優」「時代の顔」としてメディアに消費されがちだった。しかし、それぞれが選んだアプローチは実に対照的だ。一方は名匠たちの作品に身を投じ、スクリーンのなかで葛藤し、傷つく人間を泥臭く演じ切る道へ。もう一方は、コメディから大作舞台、国民的番組の司会まで、カメラの前に立つすべての瞬間を圧倒的な多幸感で満たすプロフェッショナリズムを極める道へ。この鋭いコントラストこそが、2人をただの同世代スターではなく「対をなす存在」へと押し上げたのだ。