ウェアラブル空間コンピューティング端末の普及も、コンテンツの在り方を根本から変えた。2Dの矩形フレームという制限から解き放たれた映像は、視聴者の空間全体をキャンバスとして活用する。壁面や天井、さらには空中に配置された立体的なオブジェクトが、ストーリー展開に合わせて動的に変化する。
演出手法もゼロからの再構築を迫られている。「カメラアングル」や「カット割り」といった従来の映画的文法は通用しない。あらゆる角度からの視線に耐えうるアセット構築と、視聴者の注意を自然に誘導する空間デザインが、新たなクリエイティブの評価基準となっている。