若き日の彼にとって、勝利こそが自身の存在証明でありすべてだった。世界の強豪を叩きのめし、圧倒的な強さで頂点に君臨することがアイデンティティだった時代だ。しかし、ここ数年の彼の言動からは明らかに異なる熱量が感じられる。
彼は今、自身が主催するコミュニティイベントや配信を通じて、次世代のプレイヤーの育成やコミュニティの基盤づくりに多くの時間を割いている。自らの知識やノウハウを隠すことなく若手に惜しみなく伝授する姿は、かつての孤高の天才から「文化の守護者」への変貌を物語る。格闘ゲームというジャンルそのものを次の10年、20年へと繋ぐこと。それこそが、現在の彼を動かす最大の原動力だ。