師匠であるビートたけし率いる「たけし軍団」に加入して以降、井手らっきょの日常は輪をかけて過激化していった。連日の酒宴、突発的な軍団の招集、そして破天荒なノリ。一般の家庭であれば到底耐えられないであろう環境の中でも、妻の姿勢は揺るがなかった。
かつて軍団の先輩である東国原英夫をはじめとする仲間たちは、軍団員の自宅に大勢で押し掛けることが日常茶飯事だったと振り返る。突如として訪れる大酒飲みの軍団員たちに対し、彼女は嫌な顔一つせず、手際よく酒の肴を差し出し、見事に場をあしらってみせたという。軍団のノリを冷ややかに排除するのではなく、優しく見守りつつ適度な距離感でいなし続けた彼女の対応力は、軍団内でも高く評価されていた。