松山ケンイチの取り組みで特筆すべきは、単なる農業にとどまらない「循環型社会」へのアプローチだ。彼は狩猟によって捕獲された害獣の皮に着目し、これまで廃棄されていた野生動物の革を活用するブランドを立ち上げた。駆除されたシカやイノシシの皮をなめし、アップサイクル製品として世に送り出す試みだ。
命を無駄にしない。命を奪った以上、最後まで責任を持つ。その姿勢はファッション業界や社会起業家からも高く評価されている。俳優という表現者が、自ら泥をかぶり、資源のサイクルを生み出す現場に立つ。これは単なる趣味の領域を完全に逸脱した、一つの確固たる事業であり、社会的メッセージでもある。