祈本里香の正体は、乙骨憂太が小学生時代に出会った同い年の幼馴染です。二人は将来を誓い合い、里香の誕生日に母の形見である婚約指輪を乙骨に手渡すほど深い絆で結ばれていました。しかし、彼女の短い生涯の背景には、常人では計り知れない過酷な家庭環境と生い立ちの影が横たわっています。
公式ファンブックや作中の回想によると、里香の実母は彼女が5歳のときに急死。その後、父親と共に登山へ出かけた際に父親が行方不明(後に遺体で発見)となり、里香だけが山小屋で無傷で保護されるという不可解な出来事を経験しています。引き取られた祖母からは「両親を殺したのは里香ではないか」という理不尽な疑いをかけられ、強い精神的孤立の中に置かれていました。
そうした過酷な孤独の中で出会った乙骨憂太こそが、里香にとって唯一無二の光であり、世界のすべてでした。しかし11歳の誕生日、乙骨の目の前で乗用車に撥ねられる交通事故に遭い、頭部を激しく損傷して即死。この凄惨な悲劇が、呪術界全体を震撼させる怪異の引き金となったのです。