アムロ・レイを語る上で、宿敵シャア・アズナブルを演じた池田秀一の存在を外すことはできない。ふたりの声優が醸し出す緊張感とライバル関係は、画面を越えて視聴者を圧倒し続けた。特に1988年公開の劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』におけるラストシーンの応酬は、アニメ史に燦然と輝く名演として語り継がれている。
マイクの前で背中合わせになりながら、互いの息遣いを感じ取って挑んだアフレコ。池田の低く冷徹でありながら情熱を秘めた声に対し、古谷は必死の情熱と人間の泥臭さで応戦した。プライベートでも親交の深かったふたりだからこそ到達できた完璧な呼吸。この映画で描かれた宿命の対決は、二人の声優にとっても一つの到達点となった。