愛子さまの歩みを振り返る上で避けて通れないのが、初等科2年生から3年生にかけて直面された登校不安の問題です。2010年春、児童同士のトラブルに起因する不安感から、一時期学校を休まれる事態が発生しました。
当時、この問題に対して雅子さまが連日のように学校へ付き添われたことについて、一部メディアからは過保護ではないかとの批判的な報道もなされました。しかし、両陛下が貫かれたのは「何よりも子どもの心に寄り添い、安心感を取り戻すことを最優先にする」という確固たる教育方針でした。
天皇陛下(当時・皇太子殿下)は公務の合間を縫って愛子さまのお話をじっくりと聞き、雅子さまは教室の後方や別室から静かに見守り続けられました。決して無理強いをせず、娘のペースを尊重し続けたご夫妻の姿勢は、やがて愛子さまに強い自己肯定感と周囲への信頼を取り戻させます。高学年になる頃には笑顔で通常通りの学校生活へ復帰され、初等科の卒業文集では仲間への感謝を綴られるまでに至りました。