急拡大の代償は重かった。2000年代後半、アイディアスの財務状況は急速に悪化する。多額の借入金、増え続ける運営コスト、そして収益性の低下。三重苦が経営を圧迫した。
2008年のリーマンショックは追い打ちをかけた。景気後退により、教育費を削減する家庭が増加。生徒数の減少は直接的に収益の減少につながった。金融機関からの借入も困難になっていく。
経営陣は組織再編を試みた。不採算教室の閉鎖、人員削減、本部機能の縮小。あらゆる手段を講じたが、傷は深すぎた。2010年代初頭、アイディアスは事実上の経営破綻状態に陥る。
事業譲渡という選択
最終的に、アイディアスの事業は別企業へと譲渡された。ITTO個別指導学院のブランドは存続し、多くの教室は新しい運営体制の下で営業を続けている。しかし、アイディアスという企業そのものは歴史の舞台から姿を消した。
創業者たちが描いた夢は、形を変えながらも受け継がれている。個別指導という教育手法自体は今や業界の標準となり、多くの子どもたちに学びの機会を提供し続けている。