掘り上げたばかりの芋をすぐに焼き芋にしても、期待したほどの甘さを感じられないことが多い。実は、本当の美味しさを生み出す鍵は収穫後の「追熟」にある。畑から収穫された直後の芋内部では、デンプンがまだ十分に糖に変化していないのだ。
収穫後、まずは風通しの良い日陰で数日間表面を乾かす。その後、温度13度から15度、湿度80〜90%前後の環境で数週間から1ヶ月ほど保存することで、ベータアミラーゼという酵素が働き、デンプンが麦芽糖へと劇的に変化する。冷え込みが厳しい季節、家庭では新聞紙に包んで段ボール箱に入れ、10度を下回らない室内で保管するのが成功のコツだ。