結論から明確にすると、井上ひさし氏に息子は存在しません。生涯で授かった実子は、元妻である井上好子(よしこ)氏との間に生まれた3人の娘(長女・都氏、次女・綾氏、三女・麻矢氏)のみです。再婚相手となった米旅代(よね・たびよ)氏との間にも子供はいません。
では、なぜ検索エンジンで「井上 ひさし 息子」というキーワードが多く調べられているのでしょうか。その背景には、いくつかの要因が重なっています。
第1に、昭和から平成を代表する大作家の後継者問題として、「息子が跡を継いだのではないか」という先入観を持たれやすい点です。第2に、演劇界や文学界に同姓の著名人が複数存在することから、「あの俳優や作家は井上ひさしの息子ではないか」という誤った憶測がネット上で広がったことが挙げられます。実際には、父の膨大な著作権管理と劇団運営のバトンを受け取ったのは、息子ではなく三女の井上麻矢氏でした。