ストーンヘンジが直面している課題は、地下の開発計画だけではない。2026年現在、世界的な旅行ブームの再燃に伴い、観光客の数は過去最高を記録している。それに伴う周辺の地盤沈下や、観光客が持ち込む微細な振動が、巨石のバランスに悪影響を与えているとの指摘がある。
さらに、近年のイギリスを襲う異常気象による局地的な豪雨も深刻だ。排水が追いつかない粘土質の土壌が緩み、数トンにおよぶ巨石がわずかに傾き始めているというデータも報告された。保存修復の専門家たちは、単に遺跡を守るだけでなく、周囲の生態系や気候変動対策と連動した「包括的な防衛策」が必要だと警鐘を鳴らす。