第一関節の痛みと一口に言っても、原因となる疾患は複数存在する。最も代表的なのが「ヘバーデン結節」だ。18世紀の英国人医師ウィリアム・ヘバーデンによって報告されたこの疾患は、主に指の第一関節にコブ(結節)ができる変形性関節症の一種である。
一方で、手首から親指の付け根付近にかけて腱鞘が炎症を起こすのが「ドゥ・ケルバン病」であり、親指の根元にあるCM関節が摩耗する「母指CM関節症」とも痛む部位が明確に異なる。痛みが第一関節(先端側)に局所化している場合、単なる腱鞘炎ではなくヘバーデン結節の初期段階や関節包の微小損傷を疑うべきである。