空閑遊真を語る上で避けて通れないのが、彼が抱える「寿命のタイムリミット」という過酷な現実です。物語序盤で明かされた通り、遊真の白い髪と小柄な体躯は本来の姿ではありません。約4年前のカルワリアにおける戦争で瀕死の重傷を負った際、父である空閑有吾が自らの命をトリオンに変えて黒トリガーを生成し、遊真の命を繋ぎ止めました。
現在、遊真の生身の肉体は黒トリガー(指輪)の中に封印され、仮死状態で修復を試みられています。外で活動している肉体はトリオンで作られた「義体」であり、肉体の成長は完全に停止。黒髪だった髪色が白く色素を失ったのも、死に瀕した肉体の影響によるものです。
しかし、この延命措置は完全な再生ではなく、時間を引き延ばしているに過ぎません。トリオン体でどれほど睡眠を取ってエネルギーを補給しても、封印された生身の肉体は徐々に衰弱を続けています。遊真自身が「自分の寿命はもう長くない」と自覚しており、この設定こそが作中最大の死亡フラグとして読者の胸を締め付け続けています。